「気候民主主義の日本における可能性と課題に関する研究」プロジェクトでは、9月25日(水)と9月26日(木)の2日間、2024年度第1回研究会をオンラインで開催しました。研究代表者や研究分担者など18人が参加し、それぞれの研究・実践活動の状況を報告しました。
冒頭で研究代表者の三上直之が、プロジェクト全体としてのこれまでの活動状況をふりかえり、今後2年半の活動期間の計画や⽬標を共有しました。続いて、4つのテーマ*ごとに、個人やグループで進んでいる研究の状況を報告し合い、今後の研究の進展や、新たなコラボレーションに向けての意見交換を行いました。
次回第2回の研究会は、2025年3月に名古屋大学で行う予定です。
研究会冒頭の様子
*4つのテーマ
❶気候市⺠会議のデザイン
気候市⺠会議の⽇本社会のシステム変⾰に資するように⽤いるべく、会議デザインの⼀層の洗練を図る。地域特性や専⾨知の活⽤⽅法などに注⽬して研究。
❷熟議の質とインパクトの評価
⽇本社会の実情に合った、会議の評価の⼿法や仕組みを検討。会議⾃体の質の評価と、会議やその結果が参加者や政策決定者、社会に与えたインパクトを評価。
❸気候⺠主主義の制度と政治理論
気候市⺠会議を既存の⺠主主義の仕組みと整合する形でいかに位置づけるかを検討。システム変⾰を促す制度化の⽅法を構想。また、気候⺠主主義の概念を政治理論の側⾯から彫琢。
❹社会の中の気候⺠主主義
気候市⺠会議以外にも気候⺠主主義の枠組みで捉えうる多様な取り組みの研究。環境社会学で対象にされてきた協働的な環境ガバナンスや環境運動、エネルギー協働組合などの動きを、気候⺠主主義の概念を⽤いて体系的に位置付け、概念の⾁付けを進める。