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2024年7月10日 掲載

坂井亮太・中央学院大学准教授が日本公共政策学会の2024年学会賞(論説賞)を受賞しました

「気候民主主義の日本における可能性と課題に関する研究」プロジェクトの研究分担者の坂井亮太・中央学院大学准教授が、日本公共政策学会の2024年学会賞(論説賞)を受賞しました。受賞論文「公共政策学に接近する政治理論 : 熟議民主主義とミニ・ パブリックスの実践から学ぶ」では、熟議民主主義とミニ・パブリックスの実践を成功例ととらえ、熟議をめぐる政治理論が学際的な学問である公共政策学に接近していく姿を描きだすことを通じて、政治理論と公共政策の領域をまたいだ連携のあり方を、政治理論の側から検討しました。

この論文の中で坂井准教授は、「なぜ熟議民主主義とミニ・パブリックスの実践は、哲学的に構想された政治的理想であるにもかかわらず、公共政策の現場で採用され、実務に携わる人々に受容され利用されてきたのであろうか」と問います。この問いに対して、熟議民主主義とミニ・パブリックスの実践が成功する3つの要因と、政治理論が公共政策学に接近する2つのパターンが提示されています。そして、「熟議民主主義とミニ・パブリックスの実践は、公共政策学が政治理論を含む隣接する学知との協働を目指すときの参照点となる事例であった。来るべき不確実性に対処するには、公共政策学においても、熟議民主主義のように、やっかいな問題を「みんなで解く」という枠組を維持し深化させることが重要となるだろう」と結んでいます。

【論文情報】
論文標題:公共政策学に接近する政治理論 : 熟議民主主義とミニ・ パブリックスの実践から学ぶ
雑誌名:公共政策研究
号:23
発行年:2023
ページ:12-24

写真提供:坂井亮太

 

 

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