日本では2020年〜21年にかけて、札幌市および川崎市で全国に先駆けて気候市民会議が行われました。その成果も踏まえて、2022年に東京都や埼玉県の自治体で行政が公式に主催する気候市民会議が開催され、2023年以降も各地で会議が開かれています。ここでは、日本における気候市民会議の実施状況を一覧にしました。
このリストは、科研費基盤研究(A)「気候民主主義の日本における可能性と課題に関する研究」(JP23H00526)の一環として、本ウェブページの制作者が把握できた情報をもとに作成しています。随時更新しますので、お気づきのことがありましたら、info[at]citizensassembly.jp([at]は半角の@に変えてください)までご一報ください。
2023年11月24日更新
開催期間 | 開催地 | 会議名称 ※クリックするとウェブサイトに移動します |
主催者 | 目的 | 主なテーマ | 参加者数 | 提言・報告書など |
2024年 3/20-8/3 | 東京都 杉並区 | 杉並区気候区民会議 | 杉並区 | 区民が気候変動対策について広範な知識・情報の提供を受けて活発に議論を重ねる。議論の結果は、区長を本部長として新たに設置する「杉並区気候変動対策推進本部」において検討して事業化等の方針を決定し、区政運営に生かす | 70〜80 | ||
2023年12/2 -2024年2/10 | 埼玉県さいたま市 浦和美園駅周辺(美園地区・新和地区) |
みその気候市民会議 | 主催:明治大学専門職大学院ガバナンス研究科松浦研究室、一般社団法人美園タウンマネジメント 協力:美園タウンマネジメント協会 後援:さいたま市 |
「2050年に持続可能(サステナブル)な美園のまちづくり」を目指した実証研究の一環として、地区の「脱炭素化」に向けて住民・企業・行政機関等が連携して進める対策アイデア等を話し合い、地域で連携実施する対策等を取りまとめる | 12 | ||
2023年11/5 -2024年6月 | 神奈川県 横浜市 青葉区 |
田園都市青葉・気候市民会議 | 主催:横浜市地球温暖化対策推進協議会、環境政策対話研究所 共催:地球環境戦略研究機関 協力:横浜市 |
無作為抽出を基礎に選ばれた青葉区の市民が、横浜市の地球温暖化対策実行計画を受けて、これまでの取り組みの成果を振り返りつつ、脱炭素社会の実現を目指した市民の行動や地域社会の取り組みなどについてじっくりと話し合い、その結果を市民提案としてとりまとめる。市民提案は、地域における脱炭素社会の実現に向けての地域のアクションプランにつなげるとともに、横浜市に届け、更に社会に向けて発信し、地域における取り組みや官民の協働の進展に結びつけるきっかけとする。 | 2023年度は、参加者が、地球環境戦略研究機関(IGES)による「1.5℃ライフスタイルプログラム」を取り入れて行動変容の実践を試み、それを通じて得た気づきを踏まえて話し合う。その結果を受けて、2024年度に深く議論するテーマを運営委員会において検討し、絞り込む予定 | 51 | |
2023年 10/15-12/17 | 千葉県 松戸市 | 松戸市環境未来会議 | 松戸市 | 2022年3月に改定した市の地球温暖化対策実行計画と、同年4月のゼロカーボンシティ宣言を受けて、二酸化炭素排出量の実質ゼロを目指して市民と事業者、市が連携して取り組むため、ワークショップで意見交換を行い、その成果を取りまとめる | ・温暖化によって私たちが困ること ・私たちの暮らしで温暖化を引き起こす大きな要因 ・温暖化の要因に対して取り組むべきこと |
24 | |
2023年9/30 -2024年1/21 | 宮城県 仙台市 | せんだいゼロカーボン市民会議 | 仙台市 | 仙台市における「「2050年温室効果ガス排出量実質ゼロ(ゼロカーボン)」の実現に向けて「一人ひとりができること」「行動を広めていくための方法」について話し合い、提言する。得られた提案は「(仮称)せんだいゼロカーボンアクション」としてとりまとめるとともに、来年度以降の市の事業に活用し、行動の実現につなげる | ・家の中での脱炭素(住宅の断熱化、省エネ家電、太陽光パネルなど) ・人・モノの移動での脱炭素(電気自動車、公共交通機関、自転車など) ・外出先での脱炭素(職場、学校、スーパー、買い物時の選択など) |
50 | |
2023年 7/8-12/2 | 神奈川県 逗子市・葉山町 |
かながわ気候市民会議in逗子・葉山 | 主催:神奈川県 共催:環境政策対話研究所、地球環境戦略研究機関 協力:逗子市、葉山町 |
脱炭素社会の実現に向けた市民自身の行動や地域社会の取り組みや施策について市民目線でとことん話し合い、その結果を、温暖化対策に関わる計画の本年度中の策定を目指す逗子市および葉山町に届けるとともに、社会に向けて発信する | 消費者・生活者としての行動変容、移動に伴う排出の削減、建築物・都市インフラ・街づくりの中でのエネルギー利用の効率化、地域における創エネなど。参加者が、地球環境戦略研究機関(IGES)による「1.5℃ライフスタイルプログラム」を取り入れて、会期中に行動変容の実践を試み、それを通じて得た気づきを踏まえて話し合い、深く議論するテーマを絞り込む | 46 | |
2023年 9/3-12/10 | 茨城県 つくば市 | 気候市民会議つくば | 主催:気候市民会議つくば実行委員会 共催:つくば市、産業技術総合研究所、国立環境研究所、筑波大学 |
ゼロカーボンシティの実現に向けて、地域社会や市民一人ひとりが主役となって取り組むための一歩として、「脱炭素社会と住みよいつくばの両立に向けて、つくば市とつくば市民は何をすべきか」を話し合い、市へ提言する | ・移動・まちづくり ・住まい・建物 など |
50 | |
2023年 8/6-12/10 | 東京都 日野市 | 日野市気候市民会議 | 日野市 | 市民が気候変動の影響や課題を学びながら熟議を重ね、政策への提言をまとめる。市は提言された政策案について、透明性が担保されたプロセスの中で内容を精査し政策に反映する | ・モノに関わる脱炭素 ・モビリティに関わる脱炭素 ・エネルギーに関わる脱炭素 |
40 | |
2023年 6/18-11/26 | 神奈川県 厚木市 |
あつぎ気候市民会議 | 厚木市 あつぎ気候市民会議実行委員会 | 脱炭素でありつつ、豊かで暮らしやすい厚木の未来を創ることを目的に、「脱炭素市民アクションプラン」を作成し、市行政に正式に反映させる | ・創エネ・エネルギーの地産地消 ・移動、まちづくり ・住まい、省エネ ・消費、食・農、廃棄 |
50 | |
2023年 5/13-7/29 | 東京都 多摩市 | 多摩市気候市民会議 | 多摩市 | 気候危機を一人ひとりが当事者として捉え、「何をすべきか」「何ができるか」「地域としてできること」、そのために「行政や民間事業者はどのような支援をすべきか」などについて話し合い、意見を「多摩市みどりと環境基本計画」に反映させる | ・生活編(身近な生活の中でできる、取組や工夫) ・社会編(脱炭素に向けて、まちに必要な機能やしくみ) ・脱炭素に向けた取組(市民・行政・企業が協働でできること) |
45 | 多摩市気候市民会議 脱炭素に向けた市民からの提案 |
2022年 8/21-12/18 |
埼玉県 所沢市 |
マチごとゼロカーボン市民会議 | 所沢市 | 参加者一人ひとりが地球温暖化問題を自分事として捉え、議論することで、問題意識を共有する と共に、会議結果を所沢市マチごとエコタウン推進計画の改定及びゼロカーボンシティ実現に向け た施策に繋げる | ・商品選択 ・食・農 ・エネルギー ・住まい ・移動 ・地域での連携 |
51 | マチごとゼロカーボン市民会議報告書 マチごとゼロカーボン市民会議 報告書(速報版) |
2022年
8/20-11/19 |
東京都
江戸川区 |
えどがわ気候変動ミーティング | 江戸川区 | 家庭や職場、自動車から出る二酸化炭素の削減や、温暖化などへの具体的な取組について議論し、検討結果を区の気候変動適応計画に盛り込む | ・気候変動の現状と対策について ・緩和策(家庭・業務・運輸部門)に対する取組 ・適応策に対する取組 |
14 | |
2022年
7/26-11/22 |
東京都
武蔵野市 |
武蔵野市気候市民会議 | 武蔵野市 | 誰もが気候変動問題の当事者としての意識を持ち、対策のための具体的な行動を実践するため、無作為抽出などによって選ばれた市民が、地球温暖化・気候変動対策について話し合い、その結果を「気候危機打開武蔵野市民活動プラン(仮称)」の作成に生かす | ・地球温暖化の現状とこれからの社会 ・モノを買う・使う・手放す ・動く・働く(学ぶ)・遊ぶ ・住まいのエネルギー ・2050年の武蔵野市(脱炭素社会)に向けて、広めていきたい取組 |
68 | 武蔵野市気候市民会議 実施の記録 |
2021年
5/22-10/23 |
神奈川県
川崎市 |
脱炭素かわさき市民会議 | 脱炭素かわさき市民会議実行委員会 | 川崎市地球温暖化対策推進基本計画の改定段階において、一般市民の意見を川崎市に自発的に届ける | ・移動 ・住まい ・消費 |
63 | 脱炭素かわさき市民会議からの提案 2050年脱炭素かわさきの実現に向けて |
2020年
11/8-12/20 |
北海道
札幌市 |
気候市民会議さっぽろ2020 | 気候市民会議さっぽろ2020実行委員会 | ①日本における気候市民会議の実践例を、全国に先駆けて形成し発信する ②「札幌は、脱炭素社会への転換をどのように実現すべきか」について議論し、その結果を、札幌での気候変動対策の取り組みに生かす ③オンラインによる本格的な市民会議の運営のノウハウを開発し、発信する | ・脱炭素社会の将来像 ・エネルギー ・移動と都市づくり、ライフスタイル |
20 | 気候市民会議さっぽろ2020最終報告書 |