プロジェクト

気候市民会議さっぽろ2020

開催趣旨

世界的に早急な対策が求められている気候変動(地球温暖化)問題に対して、札幌市は2020年2月、「2050年までに市内における温室効果ガス(二酸化炭素など)の排出量を実質ゼロにする」という目標を宣言しました。この先数十年間で、経済・社会のしくみから、交通を始めとする都市づくり、自然との関係、私たちのライフスタイルに至るまで、あらゆる事柄で大きな転換と変容が求められます。

札幌は「温室効果ガス排出実質ゼロ」に向けた変化を、具体的にどのように遂げていくべきでしょうか。この問題を話し合うため、札幌市民全体の縮図となるよう無作為抽出(くじ引き)で募った市民20人*による「気候市民会議さっぽろ2020」を開きます。

どのような対策や行動をとれば、札幌に住む私たちが、将来にわたって高い生活の質を享受しながら、同時に気候変動を食い止めて豊かな自然環境を次の世代に引き継げるか、まだだれもはっきりとした答えを持っていません。この問題について、各分野の専門家の話も聞きながら、多様な背景や意見を持つ、一般の市民が4回にわたってじっくりと話し合います。議論の結果は投票などの形で集約し、札幌市の政策に生かすため市に届けられるほか、報告書の形で公表し、札幌における気候変動対策やまちづくりの議論に活用されます。

気候市民会議では、参加者の一般公募は行いません。今回の場合、札幌市の協力により、住民基本台帳から16歳以上の方3000人を無作為抽出し、「参加者募集のご案内」を封書でお届けしました。ご応募いただいた方の中から、年代や性別のバランスを考慮して、10代から70代までの男女20人の参加者を抽選しました。

こうした無作為抽出型の気候市民会議は、フランス英国を始めとして欧州の国や自治体などでは、2019年頃から広く行われるようになっています。気候市民会議さっぽろ2020は、日本でこの気候市民会議の方法を活用する可能性を探る研究の一環として、北海道大学と大阪大学、国立環境研究所、名古屋大学、明治大学、日本科学未来館が共同で実施します。

気候市民会議さっぽろ2020は、科学研究費補助金基盤研究(B)「公正な脱炭素化に資する気候市民会議のデザイン」(課題番号20H04387、研究代表者=北海道大学高等教育推進機構 准教授・三上直之)の一環として、札幌市などの協力を得て行います。

*参加者は当初、30人を予定していましたが、応募状況に基づいて年代・性別などのバランスをとるため、20人を選出させていただきました。

開催概要

    • 日時:2020年11月8日(日)、22日(日)、12月6日(日)、20日(日) いずれも13:00〜17:00
    • オンライン開催:会議はすべてオンライン上のビデオ会議(Zoom)で行います
    • 参加者:20人
      札幌市の住民基本台帳から無作為抽出した16歳以上の方、3,000人に案内状を送付し、応募者の中から年代・性別などの構成が札幌市全体の縮図となるよう抽選します
    • テーマ:札幌は、ゼロカーボン都市(温室効果ガス排出実質ゼロのまち)への転換をどのように実現すべきか?
    • 結果の活用:議論の結果は、札幌市で策定中の新しい気候変動対策行動計画の検討過程に参考意見として届けられるほか、札幌における気候変動対策やまちづくりの議論に生かしていただけるよう、報告書の形で公表します
    • 実施体制:
      主催 気候市民会議さっぽろ2020実行委員会
      ・論点や情報提供の構成など、会議の企画・運営については、関連する各分野のアドバイザー、協力者等の助言を受けつつ進めます
      協力 札幌市、公益財団法人北海道環境財団、RCE北海道道央圏協議会
      後援 北海道、環境省北海道地方環境事務所

会議日程

日程 日時 内容
第1回 11月8日(日)13:00〜17:00 基礎的な情報提供
【論点1】脱炭素社会の将来像
第2回 11月22日(日)13:00〜17:00 【論点2】変革の道のり①〜エネルギー〜
第3回 12月6日(日)13:00〜17:00 【論点3】変革の道のり②〜移動と都市づくり、ライフスタイル〜
→【論点2】【論点3】についての投票
第4回 12月20日(日)13:00〜17:00 【論点1】脱炭素社会の将来像
→【論点1】についての投票

気候市民会議さっぽろ2020 実行委員会(敬称略)

実行委員(○印は代表者)

氏名 所属等 専門分野
○三上 直之 北海道大学高等教育推進機構 准教授 環境社会学、
科学技術社会論
八木 絵香 大阪大学COデザインセンター 教授 科学技術社会論、
災害心理学
江守 正多 国立環境研究所 地球環境研究センター
副センター長
気候変動の将来予測と
リスク論
田村 哲樹 名古屋大学大学院法学研究科 教授 政治学、政治理論
松浦 正浩 明治大学専門職大学院ガバナンス研究科 専任教授 合意形成論、交渉学
池辺 靖 日本科学未来館 科学コミュニケーション専門主任 科学コミュニケーション
工藤 充 大阪大学COデザインセンター 特任講師 科学技術社会論、科学コミュニケーション
岩崎 茜 国立環境研究所 社会対話・協働推進オフィス 科学コミュニケーター 科学コミュニケーション

オブザーバー

氏名 所属等
佐竹 輝洋 札幌市環境局 環境都市推進部 環境政策課 環境政策担当係長
山西 高弘 札幌市環境局 環境都市推進部 環境政策課 気候変動対策担当係長
久保田 学 公益財団法人北海道環境財団 事務局次長
有坂 美紀 RCE北海道道央圏協議会 事務局長

気候市民会議さっぽろ2020 アドバイザー等(敬称略)

アドバイザー(○印はアドバイザー会議の座長)

氏名 所属等 専門分野
五十嵐智嘉子 一般社団法人北海道総合研究調査会 理事長 地域社会
江本 将貴 株式会社ビジネスコンサルタント 札幌第一・第二営業所 所長 組織経営、人材育成
岡田 直人 北星学園大学 社会福祉学部 教授 社会福祉
齊藤 勉 日本労働組合総連合会 北海道連合会 副事務局長 労働
鈴木 亨 特定非営利活動法人 北海道グリーンファンド 理事長 再生可能エネルギー
辻 晋治 エア・ウォーター・ライフサポート株式会社 事業推進グループ部長 省エネルギー
中島 則裕 生活協同組合コープさっぽろ 専務理事 経済、消費生活
長谷川 雅広 オフィス マルマ 代表 生物多様性
原 文宏 一般社団法人北海道開発技術センター 理事・地域政策研究所 所長 交通、まちづくり
宮内 博 株式会社北洋銀行 地域産業支援部 担当部長 金融、地域産業支援
○山中 康裕 北海道大学大学院地球環境科学研究院 教授 環境科学、地球環境

研究協力者

氏名 所属等 専門分野
山田小百合 特定非営利活動法人 Collable 代表 インクルーシブデザイン
Stephen Elstub Senior Lecturer, Newcastle University 民主主義理論、熟議民主主義

議論する内容と会議の進め方

テーマ

札幌は、脱炭素社会への転換をどのように実現すべきか?

この全体テーマのもと、「温室効果ガス排出実質ゼロ」を実現した札幌のまちのすがたや暮らしのあり方と、そこに至る道筋や方法について踏み込んで話し合うため、主催者側で、あらかじめ次のような論点を設定する予定です。

論点

論点1 脱炭素社会の将来像
温室効果ガス実質排出ゼロを実現した札幌は、具体的にどのような姿に生まれ変わっているべきか? どのような方針やスピードで、何を大事にしつつ、その変化を実現していくべきか?

論点2 変革の道のり①〜エネルギー〜
住宅や事業所でのエネルギー利用による排出をゼロにするため、省エネルギーや、再生可能エネルギーの導入拡大などの対策を、どのように進めるべきか?

論点3 変革の道のり②〜移動と都市づくり、ライフスタイル〜
交通手段のゼロエミッション化や、脱炭素型の都市づくりなどの対策を、どのように進めるべきか? 脱炭素型のライフスタイル、ワークスタイルへの転換を促すため、どのようなしくみや取り組みが必要か?

会議の進め方

当日は、回を追ってこれらの論点を順番に取り上げつつ議論を進める予定です。

各論点について、気候変動対策に関する専門家や、札幌市の担当者からの情報提供を聞いていただいた後で、4人ずつのグループに分かれて話し合いを行います。その上で、投票を行って参加者全員の意見をとりまとめます。この流れを各論点について繰り返します。